うさぎにとって食事は命。
モリモリ食べるからといって、ついつい与えすぎちゃう飼い主さんは多いと思います。
中にはペレットを食べ放題にしている方もいらっしゃいます。
山盛りポテトならぬ、山盛りペレットですね
そんな方々から口をそろえて耳にするのは、「チモシーをたべてくれない。」
だから渋々ペレットを与えているんですよね。うちもそうだったのでめちゃくちゃお気持ちわかります。
だってペレットの方がうまいんだぜ、チモシーは穂先しか食べねぇぜ
ですが、そのままチモシーを少量しか食べない暮らしを続けると、うさぎの身体に悪い変化が起こってきます。
うさぎは病気になると、急に症状が悪化することが多いので目が離せません。通院や看病も大変…
かわいいうさぎが辛そうにしているのはとても心苦しいものです。
さらには、歯の健康を維持するにも、チモシーを噛むのは大切なんだとか。
そのままチモシーを食べない暮らしを続けていると、
不正咬合といって、歯が伸びすぎたり・変な方向に曲がったりする病気になってしまいます。
ということで、やはり“心を鬼にして”食事改革を決意せねばなりません。
本記事では、ペレットの適量表と、食べ放題がもたらす危険についてを解説していきます。
うさぎのことならなんでも知ってるで。
ロップ先輩って呼んでください。
うさぎを9年半飼った経験を生かして、うさぎが健康で長生きできるようにアドバイザーをしています。
うさぎ専門病院の院長先生から教えてもらったことなので信頼性もお墨付き。
もし、わからないことや悩みがあれば、お気軽にコメントでご相談くださいね。
※「ごはんを食べない・うんちがでない」という悩みの場合は、まずは病院へ電話してからロップ先輩に相談してくださいね。返事を待つあいだに体調が悪くなる可能性があるのですぐに診察を!
そんな、うさぎの日々の食事を見直すきっかけになれば嬉しいです。
ペレットの最適量ってどのくらい?年齢と体重別で表にわかりやすくまとめてみた
うさぎにとって、ペレットは必要な栄養素を効率的に摂取できる便利な食事です。
しかし、与えすぎは肥満や体調不良の原因となるため、適切な量を知ることが大切だと、獣医さんによく怒られます。
「最適」とは、食べるだけ与えることだぜ
それは違いますぜ、先輩
うさぎにとって適切なペレット量は、年齢と体格によって異なります。
というわけで、以下の表を参考にしてみてください。
年齢 | 体重 | 1日に与えるペレットの量 |
---|---|---|
子うさぎ(生後6ヶ月まで) | 体重の5% | 食べ放題または体重の5% |
大人うさぎ(生後6ヶ月以降) | 体重の1.5%〜3% | 体重の1.5%〜3% |
老齢うさぎ(約7歳以降) | 体重の1.5%〜3% | 体重の1.5%〜3% |
と言っても、〇%ってどのくらいよ?ってなって終了するんですよね。わかります。
このままだと結局適当になるので、ここらで最適な分量を一発でわかるようにしちゃいましょう。
紙コップを1個用意してください。または想像しましょう。コンビニのSサイズのコーヒーカップを基準にします。
これから、どこよりもわかりやすく主が責任をもって教えます。
赤ちゃんうさぎに与える分量はだいたい5%です。
赤ちゃんの体重が500グラムだとすると、25グラムです。
これを紙コップに換算すると、1日で半分よりちょい上くらいの量です。
育ち盛りの1キロの子の場合、3%なので、30グラムです。
これを紙コップに換算すると、1日で7割くらいが適量です。
ちなみに、肥満の子でも30グラムが上限というような感じで考えてしまってOKです。
1食じゃなくて、1日でたったそれだけ?無理やろ
そう、あまりにも少なすぎるように感じるんです。
なんだか少なすぎてかわいそうになってきちゃうんですよね;;
あくまでうさぎの主食はチモシーなんだと自分に言い聞かせ我慢する
甘やかしてしまいがちですが、ここは自分との戦いです。
「これは愛するうさぎのため…」と自分に言い聞かせ、心を鬼にしましょう。
チモシーを食べるように促してあげる配慮が大切
ペレットを主食としてしまったうさぎにとって、チモシーは食べ物ではなく寝床をつくる素材になっていることもあります。
そうさせてしまった以上、飼い主さんができる工夫をしてあげるのも重要です。
もう食べ物に見えないわよねぇ…
食べるようになった工夫としては以下のような方法が有効でした。
- 常に新鮮なチモシーを用意する: 古いチモシーは香りが飛んでしまい、うさぎが嫌がる原因となります。常に新鮮なチモシーをケージに入れましょう。
- 様々な種類のチモシーを試してみる: うさぎは好みがあるので、色々な種類のチモシーを試して、あなたのうさぎに合ったものを見つけてください。
- チモシーを遊びに取り入れる: チモシーを引っ張り出したり掘ったりできるおもちゃの中に詰めて与えたりすることで、遊び感覚でチモシーを食べるように促すことができます。
- 根気よく待つ: うさぎが受け入れるまで待つのも策です。根気よくチモシーをすすめて、徐々に食べる量を増やしていきましょう。
これは実際に我が家のおさむ君の体験談ですが、チモシー嫌いだったのを解消した方法が「遊び」でした。
布を掘るのが好きなうさぎならこの手の布タイプの牧草入れは効果があります。
掘りながら口で引っ張り出して遊びます、そして「口に入れたからついでに食べちゃう」この流れで食べてくれます。
布製の牧草入れにしてから、チモシーを床に散らばせて寝床にされることも無くなり、掃除もラクになりましたよ。
散らかしたくても、袋に入ってるから散らかせないんだぜ
それでもチモシーを食べてくれないようなら、チモシーのきわみという牧草の代替となるペレットがあり、それを併用するのもアリです。※本記事の最後に「極み」についての特集記事を載せておきます。その緑パッケージのやつを試してみてください。
ペレットの食べ放題うさぎは不正咬合になりやすい
うさぎが不正咬合になると、一生治らない場合もあります。
原因はさまざまですが、そのほとんどが以下の原因です。
- 生まれつき歯が変な方向に伸びてしまいやすい
- ケージの金網を噛むクセがある
- チモシーを食べない
構ってほしかったり、イライラしたら、
ケージガシガシ噛んじゃうよな!
日頃から行動の習慣を観察しておくと原因がわかり、対策ができるかもしれません。
そんな原因の中でも、チモシーを食べないという悩みは誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?
「ペレットを食べ放題にする」と美味しくて食べやすいペレットで腹を満たし、チモシーを食べなくなってしまうんです。
中にはペレットは栄養満点なので、主食と勘違いされている飼い主さんもいらっしゃいますが、
主食はチモシー、ペレットは補助栄養食品です。
はじめは食べないかもしれませんが、心を鬼にしてチモシーを食べさせるよう、飼い主さんの工夫や管理がとても大切。
健康を維持するためには食事が基本、なんとか食べてもらえるように頑張りましょうね!
いろんなチモシーがあるから、食べ比べてみて好みを探そう!
不正咬合とはどんな病気?
不正咬合とは、うさぎの歯が伸びすぎて噛み合わせが異常になった状態を指します。
うさぎは生涯歯が伸び続けるため、本来であれば牧草を食べることで歯がすり減り、適切な長さに保たれています。しかし、何らかの原因で歯がすり減らず、伸び続けると、不正咬合となるのです。
不正咬合になると、食欲不振になり、悪さをする歯の側の目から涙が出ます。そして一番たちが悪いのが、うさぎは我慢強いことです。
伸びた歯が舌ベロを傷つけ、うさぎは痛みで一切食事ができなくなり死んでしまうなんてケースもある危険な病気です。
おれはすぐにギブアップするけど、
口の中ボロボロでも表に出さないうさぎも多いと聞くから驚くぜ
ちょっとでも食欲がないなと感じたら、一度病院で診てもらうといいでしょう。
不正咬合になってしまったらどうすればいいの?
まずは病院で伸びた歯を切ってもらいましょう。原因が歯ならば、治療後すぐにモリモリたべるようになります。
できればうさぎなどのエキゾチックアニマル専門医がいる病院が理想です。犬猫のみの病院だと麻酔をされますが、
うさぎに強い獣医さんがいるところなら麻酔無しで施術してもらえます。
うさぎに麻酔は効果ばつぐんなんだぜ…星になっちまう
うさぎの歯は一度切ってしまうと、その後は永遠と通院しなければいけなくなります。
つまり、うさぎに強い病院でなければ、毎月麻酔を打つことになります。
それはとても負担が大きい。正直、かなりおすすめできません。
とはいえ診てもらわなければ治らないので、
心当たりがあるご自宅周辺の動物病院に、片っ端から問い合わせてみましょう。
不正咬合は治療できる病気です、なんとかしてやってください。
治療後はチモシーなどを多めに与え、なるべく伸びるスピードを遅くする工夫も大切です。
これを機に、あなたのうさぎに合ったチモシーを探してみる有効ですので、試してみてくださいね。
【悲報】ペレットはモノによって栄養バランスが全く違う、だから
ここまでご飯について力説したのもむなしくなる位、ペレットによって栄養価はさまざまなんです。
おおよその量を重さを基準に決めておき、その後は体型の変化を観察しながら調整するのが理想だと思います。
もし健康診断に行って、ペレットを基準以上与えているのに「健康的でバッチリですよ~」と先生からお墨付きもらっているのなら、その子にとっての最適な量を与えているということ。
素晴らしいと思いますし、肥満にならなければそのままでOKですよ。
与えているペレットの裏面に分量について解説があれば、それ通りに与えてみながら様子をみるというのはあくまで基本ですので、かかりつけの獣医さんと相談の上、調整するのがいいかもしれませんね。
ペレットを見直すのもいいかもしれません。
肥満だったり、チモシーを食べないと悩んでいる方の多くはペレットが原因だったりすることがあるんです。
うちのペレット大丈夫かしら…
そう思った方は、以前とあるペレットについて紹介した記事が参考になるでしょう。
【獣医おすすめ】ペレットに関する最新記事を読む
こちらも読んでみてください。
今回はこれでおしまいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
アディオス!
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